cMOSと論理回路について
現代のコンピュータでは,pMOSとnMOSを組み合わせたcMOSを基本単位として回路が構築されています。cMOSを上手く配列することで,論理回路を作ることができます。論理回路を複雑に構築することで,四則演算やメモリといった機能を作り上げ,コンピュータにたどり着くことができるわけです。ここでは,cMOSと論理回路について簡単に書いています。
MOSFETの段階では電気的・物質的な性質を考えていたわけですが,一度こうして論理回路として抽象化して扱うと,そういったことは一旦頭の片隅に置いてしまって,機能だけで話を進めることができるようになります。さらに話を進めると,ANDゲートやORゲートなどを記号化・抽象化して,それらを組み合わせて足し算を行える加算器という回路を考えたり,レジスタとよばれる記憶装置を考えたりすることができるようになります。さらにそれを抽象化して表記して・・・と繰り返すことで意味のわからないくらい複雑な回路をどんどん作っていけるようになり,最終的にコンピュータが出来上がるというわけです。
もちろん,エネルギー効率や熱の問題があるのでいつまでも物質的な話を置いてけぼりにできるわけではありません。
しかし,電気的な性質にいったん目を瞑ったり,ANDゲートの中のcMOS回路の配置にとりあえずフタをしておくなど,どんどん抽象化を進めていくことで複雑なコンピュータを理解・構築できるわけです。コードを書くときにいちいち電子の動きまで想定するのは,新人類でないかぎり無理でしょう。
全ての学習記録はコチラです。
サイトマップ - たかくんの成長