何にも知らなかったので,コンピュータ・計算機の歴史を辿ってみた
コンピュータの歴史をたどる。
私は今,大学一年生で,生まれた時からコンピュータやインターネットというのは当然のように存在していた。そこに特別な疑問を持ったことはなかったし,キーボードを叩いたら文字がディスプレイに表示されるということに何か不思議な感情は芽生えなかった。むしろそれが当然のことであると考えていたように思う。
しかしながら,すべての前提を取り払って冷静に考えてみると,どうやってそういう仕組みが成り立っているのか,キーボードって,マウスって,コンピュータって,OSってまずなんなのよとかいう疑問が湧いてくる。
別にそんなことを知らずとも,優れた技術者が何も知らない人にも使えるように設計してくれているから,生きていく上でなんにも問題ないんだけど,AIの中身がブラックボックスだどうだという話題に惹かれて機械学習を学び始めた身としては,そもそも今触っているコンピュータの中身について何も知らないではないかということに気付く。
そんなこんなでいろいろと,コンピュータ・計算機のルーツについて知りたくなったので,とりあえず図書館に置いてあったいくつかの本を漁ってみたのだった。
はじめにこういう本が置いてあったので,読んでみた。内容としてはとっても詳しく書かれているんだけどいかんせん初めに触れるには情報が多すぎたので,スキミング的な読み方をして中に出てくる用語に慣れるというような読み方をした。
時系列で書かれてはいるものの,説明の都合上なのか年代が飛び飛びになったりしていたので全体像を軽く眺めるという目的にはちょっと合わなかった。というより1冊目には厳しかった。
- 作者: ポール E.セルージ,宇田理,高橋清美
- 出版社/メーカー: 未來社
- 発売日: 2008/10/15
- メディア: 単行本
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次に読んだのがこの本。これはとっても自分の目的に合致していて,分かりやすかった。近代だけでなく古代からさかのぼって現代コンピュータの源泉となる様々な計算機を紹介してくれていて,とってもいい。上の一冊と比べると,詳しい情報はだいぶ省かれてはいるもののむしろ読みやすくなっているのでよかった。
最後に,一番上の著者と同じ人が書いた一般向け(?)の本。前作と比べて何もわからない人にも理解できるように簡単な言葉で書かれていて分かりやすい。どうも私は読む順番を間違えたような気がする。最後に一番上のを読めばよかった感。
とりあえずまあ,図書館にあったこの3冊でコンピュータの歴史を軽く眺めることができた。パンチカードという仕組みがつい40, 50年ほど前まで主流だったということ。パンチカードを作っていた会社が元になってIBMが生まれているということ。ここ数十年の技術の移り変わりの速度。FORTRANやCOBOL,BASICやC言語といったプログラミング言語の流れ。UNIXから始まり,MS-DOSやMacOSなどのOSの流れ。コンピュータの始まりとも言えるENIAC,Zuse,Colossus,ABCがどう生まれたか。ARPAnetの誕生からTCP/IP,WWWが生まれ,いわゆるインターネットというものが形成されたこと。そしてそのそれぞれが時代の流れとともにどうやって登場してきたのかとか,そこに関わる人々の熱いドラマなどが詳しく知れたので良かった。
ただまあ,歴史の流れを知っただけで技術的なところは何も分かってないんだけど。
(↑さぞコンピュータに詳しいぞみたいな感じでいろいろなワードをちりばめているが,読む前にはほとんど知らなかったことも多い)